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話題のゼロトルクとは?普通のパターとどこが違うの?2025年最新モデルカタログ

ゴルフギアカタログ編集部

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注目度が急上昇中のゼロトルクパターは、ストローク中にフェースの向きがブレにくく、狙ったラインに打ちやすい革新的なパターです。シャフト軸とヘッド重心を一致させる設計により、従来のパターにあるトルク(ねじれ)を最小限に抑制することで、パターに任せてストロークすることができます。

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ゼロトルクパターとは通常のパターとは一線を画す特性を持つパター!

 近年、徐々に盛り上がりを見せているのが、ゼロトルクパターです。USPGAで愛用しているツアープロがトーナメントで活躍しており、じわじわと人気が高まっています。市販されているモデルも増えてきていて、今年はちょっとしたブームになっていますね。

 

 ゼロトルクパターとは、シャフト軸線がヘッドの重心位置と重なるように設計されたパターのこと。効果を簡単に表現すると、ストローク中にヘッドがほとんど動かない特性を持ちます。通常のパターは、シャフト軸線とヘッドの重心に距離があるため、重力やストローク中にかかる遠心力によって、テークバックではフェースが開く方向に、ダウンスイングからフォローにかけてはフェースが閉じようとする方向に力が発生します。いわゆる捻じれ(トルク)の力です。ゼロトルクパターは、この回転しようとする力がほとんど発生しないため、その名で呼ばれるのです。

実は昔から存在していたゼロトルクパター。老舗はオデッセイ?

 ストローク中にヘッドがほとんど回転しようとしないため、フェースの向きが保ちやすく、狙ったところに打ち出しやすいというのがゼロトルクパターの最大のメリットです。

 

 しかしデメリットもあります。ヘッド自体に回転しようとする力はほとんど発生しませんが、そのぶん、回転に対する抵抗がないため、外部の力には弱く、芯を外したりした時に当たり負けしてしまう可能性があります。もちろんゼロトルクパターを発売しているメーカーはそういったデメリットも熟知しているため、対策としてヘッド自体の慣性モーメントを高め、芯を外してもヘッドがブレにくいように設計しています。そうすることで、どのゼロトルクパターもミスヒットに強くなっています。
 

 本当の意味でのゼロトルクパターになると、ヘッドを宙に浮かした状態でシャフトを支えると、フェースの向きが定まらず、フェースがどの方向を向いてもヘッドが止まるはずですが、市販されているゼロトルクパターはほとんどのモデルが、トゥ側が上を向くように設計されています。オデッセイではこれを“トゥアップバランス”と呼んでおり、2010年発売の「バックストライク」というモデルから採用しています。この「バックストライク」もいわゆるゼロトルクパターの仲間なので、ゼロトルクパターの老舗はオデッセイとも言えます。おそらく、ゼロトルクパターの特性を持つモデルで最初に注目を集めたのは、アクシスワンパターです。2009年に発表され、現在ではジャスティン・ローズが同社のパターを使用し、現在でもゼロトルクパターを発売しています。

「バックストライク」パター
オデッセイから以前発売されていた「バックストライク」パター

 最新のゼロトルクパターは、テーラーメイドのスパイダーZT。スタンダードな長さの33、34インチモデルはもちろん、36、38インチの中尺、46インチの長尺モデルも用意し、初期ロッド分はすべてモデルで完売になるなど、非常に高い人気を誇っています。

ゼロトルクパターはどんなゴルファーに向いている? 使いこなすコツは?

 ゼロトルクパターは、方向性が安定しない悩みを持つゴルファーにオススメです。ストローク中にヘッドがほとんど回転しないので、自身で余計な操作をしなければ、狙った方向に打ち出しやすくなります。軌道もストレートで振り子のようなストロークをイメージするとその特性を生かしやすいです。自身のテクニックを使うというよりは、パターに任せてできるだけオートマチックにストロークするのがオススメです。

 

 ゼロトルクパターは、形状の特徴としてヘッドの重心、真ん中付近にシャフトの装着位置が来るため、オンセット、いわゆる出っ歯になっているモデルがほとんどです。一般的なパターは、ほとんどのモデルがオフセットの設計になっているため、そこに違和感を覚えるゴルファーも少なくないでしょう。

ゼロトルクパターイメージ
オデッセイのパター(上段)とPXGのパター。どちらも右側がゼロトルクパターで、シャフトがヘッド中央部に装着されているのがわかる。

 その違和感を軽減すべく、シャフトを打ち出し方向に傾けて装着するなど、モデルによってそれぞれの工夫がなされているので、自身にとって違和感が少ないモデルを見つけることが重要です。

 現在発売されているゼロトルクパターをいくつかご紹介いたしますので、是非チェックしてみてください。

オデッセイ Ai-ONE Square 2 Square シリーズ

「Ai-ONE Square(エーアイワン スクエア) 2 Square」は、現在のゼロトルクパターの流行に勢いをつけた立役者的なシリーズ。ヘッドの重心上に短いネックを設け、打ち出し方向にシャフトを傾けて装着。そうすることで、自然とハンドファーストの構えになるように設計されているのが特徴です。Ai-ONEシリーズにも属しているため、Aiが設計したミスヒットに強いAi-ONEインサートを装着。昨今のオデッセイで主流となっているストロークラボシャフトも装着し、軽いシャフト+カウンターバランス+重めのヘッドにすることで、スムーズなストロークがしやすい設計になっています。

 

 発売当初は、3モデルでしたが、後に追加モデルとしてより慣性モーメントの高い2モデルを追加し、どのモデルも高い人気を誇っています。さらに重めのシャフトで38インチの中尺モデルCRUISERシリーズ、45インチの長尺モデルJAILBIRD BROOMSTIC(ジェイルバード ブルームスティック)Kをラインアップしています。

ODYSSEY Ai-ONE Square 2 Square #7 パター

Ai-ONE Square 2 Square #7 パター

オデッセイで人気のある角型の「#7」のヘッドをいわゆるゼロトルクパターに仕上げたモデルです。
構えやすさはそのままに、ゼロトルクに仕上げることで、従来の#7を愛用しているゴルファーでも違和感なく使用することができます。

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ODYSSEY Ai-ONE Square 2 Square DOUBLE WIDE パター

Ai-ONE Square 2 Square DOUBLE WIDE パター

いわゆるブレード型でやや幅広いボディを持つ「DOUBLE WIDE」のヘッドをゼロトルクに仕上げたモデル。多くのゼロトルクパターがマレットタイプなのに対し、比較的シャープな見た目でブレードタイプを好むゴルファーにおすすめのモデルです。

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ODYSSEY Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD パター

Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD パター

コントラストの強い2色のカラーを縦に交互に配色することで、目標に構えやすくした小型マレットの「JAILBIRD(ジェイルバード)」 。そのヘッドをゼロトルクモデルに仕上げたのが同モデルです。安心感のあるマレットモデルでありながら、コントラストによって見た目以上にシャープに見える仕上がりです。

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ODYSSEY Ai-ONE Square 2 Square MAX 1 パター

Ai-ONE Square 2 Square MAX 1 パター

ヘッドの後方が扇のような特徴的な形状をしているモデルです。この形状によって同シリーズの中で、最も慣性モーメントが高く、深い重心に設計され、よりミスヒットに強くオートマチックにストロークできるよう設計されています。「MAX STRIPE」は、同モデルのサイトラインが違うだけの兄弟モデルです。

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テーラーメイド スパイダー ZT シリーズ

 深重心のマレットパターのブランドとして高い知名度を誇るSpider(スパイダー)シリーズに、ゼロトルクのモデルが登場しました。その名も「Spider ZT」。今まで培ってきたアライメントによる構えやすさや、ソール形状によるヘッドの座りなどのノウハウをふんだんに採用しつつ、ゼロトルクの特性を生かしやすい設計のシリーズです。フェースには、高評を得ている他のスパイダーシリーズと同じPURE ROLLインサートを採用。高い慣性モーメントでスパイダーらしい、ミスヒットに強く、オートマチックにストロークできるパターに仕上がっています。

 

 ヘッドは1モデルのみですが、33.34インチの「Spider ZT STANDARD」の他に、36.38インチでカウンターバランスを施した「Spider ZT COUNTER BALANCE」、46インチの「Spider ZT LONG」をラインアップしています。

Taylor Made Spider ZT STANDARD パター

Spider ZT STANDARD パター

一般的なパターの長さと同等仕様のゼロトルクスパイダー。ヘッドの重心に直接シャフトが装着されているモデルですが、他のゼロトルクモデルと比べて、やや浅い重心設計なのか、シャフトとフェースの距離が短く、オンセットの具合が少なくて、構えた時の違和感が少なくなっています。シャフトの打ち出し方向への傾き具合は小さめですが、より違和感を軽減するためにグリップにも仕掛けがあります。シャフトの中心がグリップの真ん中に来るように装着するのではなく、シャフトをグリップの中で、打ち出し角と反対の角度で斜めになるように装着することで、打ち出し方向へ傾いたシャフトでもフェース面に対してグリップが垂直になるように設計されています。オンセットの形状を極力一般的なパターのように構えられるよう、たくさんの工夫が施されています。

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Taylor Made Spider ZT COUNTER BALANCE パター

Spider ZT COUNTER BALANCE パター

Spider ZT STANDARDよりもヘッドを重く設計して慣性モーメントを拡大させ、シャフトをやや長く設定。グリップエンドにウェートを装着することで、全体の重さを生かした強い転がりとストロークの再現性を両立したモデルです。カウンターバランスのおかげで、実際の重さよりも軽やかにストロークすることができます。36インチと38インチのふたつの長さが設定され、身長やスタイルに合わせて選択できます。

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Taylor Made Spider ZT LONG パター

Spider ZT LONG パター

ヘッド形状は他の2モデルと共通ですが、ヘッドの重さがさらに重くなっており、46インチの長尺仕様ということもあって非常に重く、慣性モーメントも最も大きくなっています。長尺ならではの独自のスタイルでのパッティングを強要されますが、慣れてしまうと非常に再現性の高いパッティングが可能になります。

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PXG ゼロトルクパター

 PXGは、積極的にゼロトルクパターを展開しているメーカーの一つです。同社のゼロトルクパターの特徴は、他のメーカーとは異なり、ネックを搭載していることにあります。Sホーゼルと呼ばれる独特の機構は、ボディーの一般的なパターに多い位置からネックを湾曲させ、シャフト軸線がヘッドの重心を指すように装着することで、ゼロトルクを達成させています。また他のメーカーのモデル同様、シャフトを打ち出し方向へ傾けることで、オンセットの違和感を軽減。さらに横長のグリップにシャフトを打ち出し方向と反対の角度をつけて斜めに指すことでシャフトの傾きの違和感をも軽減させています。

PXG Bat Attack ZT パター

Bat Attack ZT パター

Bat Attack(バットアタック) ZTは、いわゆる角型ボディを持つゼロトルクモデルです。Sホーゼル機構を搭載していることにより、ボディの真ん中にシャフト装着部分がないため、ボディ中央に一般的なパターと同じような自然なサイトラインが描くことができ、より違和感なく構えられるように設計されています。ボディは中空構造を採用し、独自のポリマーを充填することで、見た目以上の高い慣性モーメントを実現。構えやすさとミスヒットへの強さを両立させています。

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PXG Allan パター

Allan パター

Sホーゼル機構を搭載したゼロトルクモデルです。ヘッド中央にシャフト装着部分がこない利点を生かし、ヘッド中央にボディと一体化した大きなサイトラインが特徴。ゼロトルクの特性を生かしやすい、目標に構えやすいデザインのパターです。またギミックとして屈まずにボールが拾えるピックアップポケットが搭載されているのも特徴のひとつです。

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PXG Allan ZT Bouble Black パター

Allan ZT Bouble Black パター

Allanをベースに、ヘッドはもちろんシャフトまですべてブラックカラーに仕上げたモデルです。通常のAllanは、ブラックとシルバー、2色のコントラストによってアライメントのしやすさを高めていましたが、このモデルはあえてすべてブラックにすることで、一体感と形状による構えやすさを強調したモデルに仕上がっています。

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